自宅でハンドドリップコーヒーをよく飲むけど、「毎回味にブレが出る」、「お店で飲むようなコーヒーの味と少し違う」など悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、そんな方向けに、ハンドドリップコーヒーの味を数段階上の本格コーヒーにするための46メソッドを使用したコーヒーの淹れ方を徹底解説します。
当店の別記事では、蒸らしの後に、一度でお湯を注ぎドリップするよりシンプルな方法も公開しています。世の中には様々なコーヒーの淹れ方がありますが、実際に試してみて、自分の好みに合った淹れ方を探していきましょう。
▼一度でドリップする淹れ方はこちら
自宅で簡単!美味しいペーパードリップコーヒーの淹れ方とレシピ紹介
46メソッドとは
46メソッドとは、バリスタ世界チャンピオン粕谷哲さんが提唱されているハンドドリップコーヒーの淹れ方です。淹れるお湯の総湯量を40%と60%にわけて、味と濃度の調整します。例えば、下記の図のように、総湯量300gの場合、全体の40%である120gを先に2回に分けて注ぎ、次に全体の60%である180gを3回に分けて注ぎます。
46メソッドに従うことで、再現性高く美味しいコーヒーを作ることができます。また、慣れてくると微調整で、コーヒーを狙った味や濃度にすることが可能になります。
▼46メソッドの概要イメージ
- 40%:「味」の調整。1投目が少ないと甘く、1投目が多いと酸味が出る。
- 60%:「濃さ」の調節。回数が多いほど濃く抽出される。
準備するコーヒー抽出器具
ハンドドリップコーヒーをいれるためには、以下6つのコーヒー器具を用意しましょう。
- コーヒードリッパー
- コーヒーサーバー
- ペーパーフィルター
- コーヒーミル(グラインダー)
- ドリップケトル(細口推奨)
- スケール(タイマー付き)
▼コーヒー抽出器具の詳しい解説はこちらから(画像付き)
46メソッドのレシピとポイント
コーヒー豆の挽き方
焙煎したての新鮮なコーヒー豆を選び、中挽き〜中細挽き(少し粗め)にすることがポイントです。中挽きは砂糖の粒くらいの大きさが目安です。豆の種類や産地によって風味が異なるので、自分の好みの豆を見つけてみましょう。
コーヒー豆焙煎度別のお湯温度
- 浅煎り:93℃前後(ミディアム)
- 中煎り:88℃前後 (ハイロースト・シティロースト)
- 深煎り:83℃前後 (フルシティロースト)
46メソッドの基本レシピ(例:2人前)
- コーヒー粉の15倍のお湯を用意(例:コーヒー粉20g、お湯300g)※ペーパーフィルターを湯通しする場合はその分多めに用意する
- お湯を5回に分けて注いでドリップ(60g×5回)
- 注ぐタイミングはお湯が落ちきってから
- トータルの抽出時間が3分30秒になるようにして、コーヒードリッパーを外す
46メソッドで実際にハンドドリップコーヒーを淹れる(例:2人前)
- コーヒー粉:20g(焙煎度ハイロースト)
- お湯:300g(90℃)
ドリップ前にペーパーフィルターの湯通しをする(紙の匂いや雑味をリンス)
中挽きにしたコーヒー粉20gをドリッパーにセットする(コーヒー粉が水平になるように軽くドリッパーをゆする)
お湯を60g×5回で注いでコーヒーをドリップしていく
1回あたり30~40秒ほど間隔を空けて注ぎます。お湯が落ちきりそうなタイミングをみて次を注いでいきましょう。
細口のケトルで、円を描きながらコーヒー粉全体に満遍なく注いでいきましょう。
3分30秒ほどでドリッパーを外して完成
トータルの抽出時間が3分30秒になったらドリッパーを外しましょう。
抽出時間が長すぎると、コーヒー豆が濃く抽出され、最後の方は苦味や雑味も出てきてしまうので、注意しましょう。
46メソッドを試してみた感想
46メソッドは、再現性高く美味しいコーヒーを作ることができる点が魅力です。下記に実際に試してみた感想を記載します。
- 再現性高く、クオリティ高いコーヒーができる。味の微調整もしやすい。
- 浅煎りのスペシャルティコーヒーにマッチ(フレーバーと酸味を引き出しつつも、コーヒー豆の成分を効率的に抽出可能)
- 中煎り〜深煎りのコーヒーは、5回に分けると濃く抽出されるため、挽き方を粗挽き、抽出回数を4回にするなど調整するのも良いかと思います。
46メソッドを使うことで、自宅で簡単に美味しいコーヒーをいれることができます。ぜひ、この手順を参考に、自分にフィットするハンドドリップコーヒーの淹れ方を見つけてください。